メディア個別 【子育て新常識】集団生活を早くさせれば社会性のある子に育つわけではない!? | 子どもの成長過程と社会性の育て方 | ママの知りたいが集まるアンテナ「ママテナ」
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【子育て新常識】集団生活を早くさせれば社会性のある子に育つわけではない!?

子どもの成長過程と社会性の育て方
わが子のコミュニケーション力や社会性を育てるために、0歳から習い事や保育園に入れて、できるだけ早く集団生活を経験させたほうがいいのではないか?”という考えを持っている親御さんは多いのでは? しかし、この考え方はホントなのでしょうか? 『1人でできる子になる テキトー母さん流子育てのコツ』の著者・立石美津子さんにお話をうかがいました。

「ママ友が、『コミュニケーション力を育てるために、うちの子はできるだけ早く集団に入れるの』と言い出し、保育園に子どもを入園させたら、少し焦ってしまうママもいるかもしれませんね。しかし、生まれた直後から集団のなかに入れたからといって、社会性が育つかというと、実はそうではないのです」(立石さん 以下同)

●特定の養育者との“愛着形成”があってはじめて、社会性が育まれる

保育園での0歳児クラスの人員配置は、保育士1名対赤ちゃん3名。さらに、行き当たりばったりで様々な保育士が関わるのではなく、主として世話をする保育士が決められているという。実は、その理由は、子どもの社会性の育ちとの深い関係があるからだそう。

「特定の養育者との愛着形成を築くためです。例えば、“オムツが汚れている”“眠たい”“甘えたい”とき、決まった大人が世話をしてくれる経験を通して、人に対する信頼感が生まれ、新しいものに挑戦する意欲が湧き、さらに自分が大切にされた経験を通して、相手への思いやりの気持ちが育つからです」

『保育所保育指針』(厚生労働書)にも、以下のように掲げられているという。

“≪特定の大人との情緒的絆≫
身近にいる特定の保育士が適切かつ積極的に働きかけることにより、子どもと保育士の間に情緒的な絆が形成される。これは、対人関係の第一歩であり、自分を受け入れ、人を愛し、信頼する力へと発展していく。”(引用)

子どもの社会性の育て方

●愛着形成が成されないまま集団生活をさせても、子どもの不安感が募るだけ

「このように、就労しなくてはならない理由がないのに『社会性を育てたいから』だけの理由で無理して早くから保育園などの集団に入れなくても、また普段、公園で一人遊びが多く友達と遊べなくても、特定の養育者となる親が充分な愛情で満たしてやれば、次第に社会性のある子に育っていくのです。実際に、0歳から2歳くらいの子が同じスペースで遊んでいても、子ども同士で関わる様子は見られません。これを“平行遊び”と言い、お友達と協力して何かをするというより、個々に好きなことをしています。関わる場合は玩具を取った取られたのトラブルだったり、特定の相手と関わる場合は自分と親や担任保育士だけだったりします」

さらに、“愛着形成”が成されないまま集団のなかに入れても、子どもが不安になるばかりだという。

「つい、多くの親御さんがやってしまいがちなのが、友だちと関わるのがまだ不安でしがみ付いてくるわが子に『ママに甘えてばかりいて弱虫ね!』と責めてしまう行為や、まとわりつく子どもを振り払って、『ママとばかり遊んでないの。お友だちと遊びなさい!』と無理強いさせてしまう行為。これではさらに不安感を募らせてしまいます。その結果、いつまでも親から離れられない子になってしまうのです」

もちろん保育園や幼稚園に入れれば、たくましさや環境に慣れること、自分のことを自分でする力などが身に付くなどのメリットもある。しかし、集団生活させる時期早いか遅いかで将来の社会性やコミュニケーション能力に差が出ることはないと、立石さんは話します。

「ママ自身、友だち付き合いが苦手だったりすると、わが子には同じ思いをさせたくない…という思いから焦ってしまうこともあるかもしれません。また、孤独な子育てに陥りがちな時期なだけに、ママがママ友を作ることも必要でしょう。しかし、子どもにとっては、友だち作りを焦ることよりも、まず親御さんとのゆるぎない“信頼関係”を築くこと、親という安全地帯を作ってやることが社会性を育むための第一歩なのです」

その年齢に達しないと育たないものがある。焦らず、成長過程に必要なものをしっかり育んでやりましょう!
(構成・文/横田裕美子)

お話をうかがった人

立石 美津子
立石 美津子
子育て本作家・講演家。著書は『一人でできる子が育つ テキトーかあさんのすすめ』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『はずれ先生にあたったとき読む本』『1人でできる子になるテキトー母さん流子育てのコツ』『立石流 子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方 』など。
子育て本作家・講演家。著書は『一人でできる子が育つ テキトーかあさんのすすめ』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『はずれ先生にあたったとき読む本』『1人でできる子になるテキトー母さん流子育てのコツ』『立石流 子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方 』など。

書籍紹介

一人でできる子になる テキトー母さん流子育てのコツ
1人でできる子になる テキトー母さん流子育てのコツ
日本実業出版社
1,404円
この本では、肩の力を抜いた「ちょうどよい=テキトー」な6歳までの子育てのコツを紹介していきます。「ここだけは押さえて、あとはいいかげんな意味のほうのテキトーでいいのよ。完璧な子ども育てなくていいのよ」というのが、実際に30年以上幼児教育に携わった著者のアドバイスです。
この本では、肩の力を抜いた「ちょうどよい=テキトー」な6歳までの子育てのコツを紹介していきます。「ここだけは押さえて、あとはいいかげんな意味のほうのテキトーでいいのよ。完璧な子ども育てなくていいのよ」というのが、実際に30年以上幼児教育に携わった著者のアドバイスです。
1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ
1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ
立石 美津子 (著)
1,404円
「テキトー母さん」になれば、子どもが自立する&お母さんもラクになる!イラストで楽しく読める、6歳までの子育て45のルール。
「テキトー母さん」になれば、子どもが自立する&お母さんもラクになる!イラストで楽しく読める、6歳までの子育て45のルール。
立石流 子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方
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すばる舎
「できるだけ健常児に近づけたいと考える親」「通常学級にこだわる親」など多くの発達障害の親子の話を交えながら、障害受容、療育選び、カミングアウト、学校選びなど、子どもの将来を左右する大切な“分岐点”で親としてぶつかる様々な悩みと解決法をお伝えしています。
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