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子どもが生きづらさを感じる家庭。『機能不全家族』の特徴とは?

「機能不全家族」という言葉を知っていますか?
親から子どもに対する虐待などのつらいニュースが後を絶たない今だからこそ、機能不全家族について考えてみましょう。

機能不全家族とは

機能不全家族とは、本来家族が持つべきとされる「子育て」や「団らん」といった機能が正しく働いていない家族のことをいいます。

これは子どもの視点が重要であり、子どもが「安全でない」「苦しい」と感じる家族が当てはまります。

機能不全家族の具体的な特徴は、次の通りです。

親から子への身体的・性的・精神的な虐待がある 夫と妻、姑と嫁などの仲が悪い 突然怒りを爆発させる家族がいる 愛情がない 親の期待が過度に大きい 親が情緒不安定である 親が家にいないことが多い 秘密が過度に多い 外面がよく、世間体ばかり気にする 兄弟や他人とよく比較される  など

このような環境では、子どもは家にいてもリラックスできず、緊張感を持って生活せざるを得ません。

感情を押し殺さねばならず、子どもらしく生きることを否定されてしまうのです。

機能不全家族における子どもの役割

機能不全家族で生活する子どもは、家族の中での自分の位置を確保するために、次のような役割を演じるようになります。

ヒーロー(英雄)
:優等生だと評価されるよう「いい子」であろうとする スケープゴート(身代わり)
:本来の問題から目をそらすために、家や学校でトラブルを起こす ロスト・ワン(いない子)
:心配をかけないよう、自分が存在しないかのようにふるまう プラケーター(慰め役)
:親の愚痴を聞いて慰めるなど、家族の心を支える クラン(道化役)
:おどけて空気を和ませようとする イネイブラー(世話役)
:よく手伝いをするなどして、親を支える

「親に認めてもらいたい」「本来の問題を紛らわせたい」などの一心でこのような役割を演じ続けることで、子どもは感情をなくしていき、そのうち演じている姿が自分とイコールであると思ってしまうのです。

機能不全家族とアダルトチルドレン

このように機能不全家族で育った子どもには、屈折した形でのルールが刷り込まれます。

「感じてはいけない」……感情を表に出してはいけない 「話してはいけない」……問題について話してはいけない 「信頼してはいけない」……人を信じてもいいことはない

そうやって子どもらしい子ども時代を過ごせないまま成長した大人は、「アダルトチルドレン」となります。

アダルトチルドレンとは、機能不全家族の生活の中で傷ついた幼心「インナーチャイルド」を、成長してからも感じ続けている大人のことをいいます。

「自分の意に反してまわりの期待に応えるようふるまってしまう」「嫌なことを嫌だと言えない」「自分の感情がよくわからない」など生きづらさを背負っており、自己評価が低く、社会性に乏しいのが特徴です。

そしてアダルトチルドレンは、今度は自分が機能不全家族を築くという悲しい連鎖を招くことが多いといわれています。

完全な家族はいない

自分の子どものころを思い起こし、機能不全家族の特徴に当てはまることがある、という方もいるかもしれません。

また大人になり親となった自分が、機能不全家族を築いていないか、子どもが子どもらしく生活できる環境をつくれているのか、不安になることもあるかもしれません。

しかし、完全な家族などいるのでしょうか。

どの家族も、何かしら不完全な部分を持っているというのも事実です。

大切なのは、機能不全家族であることを憂うのではなく、ときに自分の家庭を振り返り、家族全体がうまく回っているかを確認することです(機能不全家族の多くは、家族の自覚なしに作られます)。

機能不全家族の悪い連鎖は、専門機関でのカウンセリングなどによって断ち切れるといわれています。同じような境遇の方は少なくありません。

もし一人で悩まれているなら、一度相談されることをおすすめします。

■専門家プロフィール:小泉 道子
「離婚テラス(相談機関)」及び「 家族のためのADRセンター(法務省認証機関)」代表。家裁勤務経験をいかし、悩めるご夫婦の仲裁役として奮闘中です。

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いまトピ ママは子供を育てるママたちに役立つ情報をお届けします。
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