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脳科学で考える! 親次第で子の頭の回転は速くなる?
~脳科学で考える「回転が速い頭脳」の育て方~

優秀とされる人の多くに共通している「頭の回転の速さ」。脳に知識や経験、記憶がしっかりと定着しており、そのうえで情報処理能力を司る脳の機能が働いている状態のことを指します。

人間の脳は18歳までにほぼ完成するといわれていますが、「それまでの家庭生活で親が子どもとどう関わるかによって、頭の回転スピードが左右される」と話すのは、小児科医で発達脳科学者の成田奈緒子先生。「育脳」に欠かせない、親の心得について成田先生に学びます。

●頭の回転の速さを決定づける「土台」とは?

脳の発達は年齢によって段階があり、建物にたとえると、0-5歳までに築かれる1階が「からだの脳」、1歳過ぎから18歳までに築かれる2階が「おりこうさん脳」。いわゆる頭の回転の速さをあげるには、2階の「おりこうさん脳」が発達していることが決め手になります。しかし、土台となる1階がしっかり出来上がらない限り、2階は安定しないのだとか。

「1階の部分をしっかり築き上げるには、乳幼児期からの規則的な『睡眠』と『食事』が大前提です。この時期は、夜は20時までには寝かせ、少なくとも10時間以上の十分な睡眠を取り、朝は遅くとも7時までには目覚める。この3つを心掛けることで、朝はちゃんとお腹がすいて、美味しく朝ご飯をいただくことができます。これを子どもだけ実践するのではなく、親も一緒に実施することが大事。ちなみに、我が家は全員21時までには寝て、早朝4時までには起きて仕事、勉強をしてから朝ご飯をいただきます。この生活が、『からだの脳』をしっかりと作るのです」(成田先生、以下同)
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食事についても、栄養ばかりではなく、美味しい、楽しいと感じるような食卓を心掛けることが大事とのこと。

「『健康にいいからこれを食べないといけない』というのはもちろん大事ですが、その前にまずは『お腹が空いたから食べたい』という食欲が起こることが重要です。だからこそ、『食べられて嬉しい、楽しい、美味しい』と思えるのです。もちろん親自身も毎食楽しんでいることが重要です。家族で『塩加減が絶妙だよね』とか、言葉を交わしながら楽しいひと時を心掛けましょう。ちなみに、テレビをつけながらの食事はNG。味も匂いもわからなくなるだけではなく、会話がなくなります。食事を楽しいと感じられる機会を奪ってしまいます」

●良い「おりこうさん脳」を子どもにつくるための習慣とは?

土台をしっかり作ったうえで、1歳を過ぎて言葉を喋りはじめたら、子どもの言葉を引き出すために積極的に話しかけたり、さまざまな経験をさせたりするなど、家庭生活での親の関わりが重要とのこと。

また、「おりこうさん脳」のメインの役割を担う前頭葉の働きが活発な子には、ある「共通の習慣」があるそうです。

「10歳以降に前頭葉機能が良好に発達している子どもたちのデータを取ると、特に3歳から9歳までの期間、よく体を動かし野山を駆け回っていた、外遊びを好む子たちが多いことが実験から明らかになっています。一見、頭の良さと関係ないようなことですが、前頭葉の発達において極めて大切なのは、ルールのない手足を自由に動かす遊びです。幼児期から小学校低学年期には、親子でたくさんじゃれあって、手足を自由に動かさせる遊びをしましょう。これによって、前頭葉に刺激が加わりたくさんの神経のつながり、つまりシナプスが形成されます。」

ポイントはお稽古事の運動ではなく、小学校低学年までに『ルールのない遊び』やじゃれつき遊びの経験を積み重ねるということ。 それに加えて、親たちの意識で大事なのが、子どもに何かをやらせようとするのではなく、親自身が楽しむことだと成田先生はアドバイスします。

「親御さんの多くは、自分が好きかどうか関係なく『良いと言われていること』を先回りして与えようとします。そうではなく、親自身が好きなこと、趣味を一緒に楽しもうという考え方へシフトすることが肝心です。たとえば、料理は右脳・左脳をまんべんなく使うので、子どもの脳を鍛えるにはもってこいです。しかし、親がつまらなそうにしていたら、子どもはまず興味を持ちません。先回りをしたいのであれば、まずは自分自身が“めっちゃ楽しむこと”です。親に愛着を持っている子は間違いなく興味を持ちます。だからこそ、”与える”のではなく、子どもが”奪いにくる”まで待っていただきたいです」

子どもの『育脳』と家庭生活は切っても切り離せないもの。そして何より親の楽しみ方が大切なようです。

(取材・文=末吉陽子/やじろべえ)

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