「部屋が片付かない」のには3つのタイプがあった!?

第2回 片付け下手でも家がきれいな状態になるコツ
雑誌やウェブの記事などで、きれいな収納、整理整とんを目にする機会は多いもの。憧れはするけど、自分の家ではなかなか真似できない…。

でも、整理収納アドバイザーの西口理恵子さんいわく、「片付けられないのには大きく分けて3つのタイプがある」そう。

●片付けがうまくいかない…その理由とは

■片付けられない3つのタイプ
1、整理は苦手だが、収納は得意なタイプ
2、整理は得意だが、収納は苦手なタイプ
3、整理も収納も苦手なタイプ

「整理も収納も得意なタイプ」は良いが、片付かない場合は上記3つのどれかに当てはまるという。

しかも、問題点はタイプ別で異なるものの、いずれの場合も「整理→収納→整とん」を正しく行うことで解決するそうだ。

「例えば、モノがとにかく多い人の場合は『収納は好きだけど、整理が苦手』であるケースが多いです。食器だけ見ても、グラスやコーヒーカップが10個以上あって『なぜこんなに?』と思うことがあります」(西口さん 以下同)

ただし、服や靴、バッグ、本、CD、食器など、コレクターでなくとも、愛着があって捨てられないものや、たくさん持っていたいものがあるという人は多いはず。

「部屋が片付かない」のには3つのタイプがあった!?

●適正量がわかれば、無理に捨てる必要はない!

「今は断捨離ブームで、捨てることばかり重要視されますが、別に捨てなくても良いんです。モノが少ないことばかりが理想的な姿ではありません。たとえば、マグカップが好きな方なら、マグカップが20個あっても良い。ただ、20個なら20個と、量を決めることが大切です」

まずは、自分にとっての適正量を決めること。そして、いったん決めて1カ月などそれで過ごしてみて、そこから過不足分の調整をしていけば良いそう。

「数が問題ではありません。いったん決めた数字は、後で変えても良いんです。まず数字を知っているか知らないかで、行動が変わってきます」

また、適正量は個数でなく、「引き出しの半分はトップス、半分はボトムス」など、場所のサイズで決めるのもおすすめ。そして、入りきらない分は処分する、という流れだ。

●ラベリングで、片付けをしやすい環境に整える

「適正量がいったん決まったら、場所にラベリングしましょう。ボックスがわからなくなると、整理できなくなってしまいます」

まずは基本的な「整理」「収納」「整とん」のパターンと、正しい順序を知ること。それを繰り返していけば、時間がない人、忙しい人でも「元に戻すだけ」で部屋がスッキリするという。

「コンビニエンスストアが、家の中の理想の状態です。コンビニでは、種類別にラベリングされ、整とんされていて、場所がしっかり決まっています。何か売り切れたら新人のアルバイトさんでもすぐ把握できて、補充できますよね?」

家の中も同様で、例えば「ペンがいろいろな場所にバラバラに置いてあって、何本あるかわからない」状態で、「使える・使えない」だけの区分けになり、どんどん増えてしまうという経験、したことがある人も多いのでは?

無秩序に散らかった家を片付けるのは、けっこう骨が折れるもの。しかし、まずは「適正量」を知ること。そこから、少しずつ種類別に分けながらラベリングしていくことで、リバウンドしない片付けにつながるそう。お試しを。
(取材・文:田幸和歌子 編集:ノオト)

【書籍紹介】
『収納アドバイザーがこだわりぬいた ずっと美しく暮らすシンプル収納の家づくり(正しく暮らすシリーズ)』(ワニブックス)

『取り出し簡単! すっきり片づく 「仕分け」収納術 (美人開花シリーズ)』(ワニブックス)

お話をお聞きした人

西口理恵子
西口理恵子
「インテリアR」代表 整理収納アドバイザー
整理収納・インテリア・美を総合した【美人収納術】を全国にて直接指導している。セミナー・講演の受講者はのべ12,000名超(2017年6月時点)。ブログ「1日1収納」は1日1万アクセス超。
整理収納・インテリア・美を総合した【美人収納術】を全国にて直接指導している。セミナー・講演の受講者はのべ12,000名超(2017年6月時点)。ブログ「1日1収納」は1日1万アクセス超。