結婚しなくても幸せ? アラフォー独身姉妹×バツイチアラサー女性座談会
この記事は「アリシー」から提供を受けて掲載しています

結婚しなくても幸せ? アラフォー独身姉妹×バツイチアラサー女性座談会

第1回 もうすぐ30歳、どう生きる?
結婚しなくちゃダメなの?
結婚についてどんな未来を描いていますか? 「すぐにでもしたい」「いつかはしたい」「でも、もしかするとこのまま一生できないかもしれない」……。考え出すとドツボにはまってしまう人もいるかもしれません。

でも実はその「結婚したい」の奥底には、「結婚しなきゃ」が眠っていたりして。今回は、アラフォーにして独身生活を謳歌中の双子の先輩をお呼びして、「結婚って本当にしなきゃダメなのか問題」についてとことん語り合ってみました。 

■家族から逃げ出したかった幼少期

左から、まりさん、ゆりさん、アリシー副編集長・藤田佳奈美
藤田:まずは私から自己紹介を。アリシーの副編集長の藤田と申します。29歳、離婚歴あり。再婚の予定は今のところありません。

ゆり:双子の姉のゆりです。37歳、IT企業でマーケティングをしています。現在恋人はなし。結婚について、これといった方針はありません。

まり:妹のまりです。37歳、編集者です。2年間付き合っている彼氏“らしき”人がいます。結婚願望ゼロです。

藤田:まりさんは、生涯結婚しないときっぱり決めているんですね。

まり:はい、子どもの頃から決めています。結婚に全然興味がないし、家族になるための契約を結ぶことが正直面倒くさい。育ってきた家庭環境に原因があると思います。

ゆり:兄が一人いるんですけど、すぐにキレるタイプなんです。小さい頃から私たち双子が標的になっていて、喧嘩をけしかけてきたり、負けた方を味方につけてもう一方を孤立させたり、もう最悪でした。

藤田:相当たちが悪いですね……。

まり:父親もすごく面倒くさくて。優しい時と機嫌の悪い時の差が激しかったから、子どもながらに結構傷ついたんですよね。

藤田:ああ、うちも父親がこじらせていたからよくわかります。
まりさん
まり:その頃から感じていたのが、結局どんなに辛くても家族からは逃げられないんだなってことで。一つ屋根の下で毎日暮らさなきゃいけないし、夫婦なんて一度契約しちゃったら簡単には離れられない。そんなリスキーな状況を、敢えて今自分に課す理由が見つからないんですよね。

ゆり:自分の家族から逃れられないのに、ましてや結婚相手の家族まで出てきたら相当キツイよね。

藤田:なるほど。でもまりさん、彼氏はいるんですよね。彼氏"らしき人"ってどういうことですか?

まり:うーん……。全然タイプじゃないんですよ(笑)。しかも最近、「知り合いで全然家庭の匂いがしないヤリチンのモテ男がいて、そういうギャップがほしいから結婚したいんだよね」って言われて、ファッションで結婚したいのかよって思ってすごくムカつきました。

藤田:好きでもない相手と付き合っている、しかもしょうもない理由でプロポーズされた……?

ゆり:いつも彼の愚痴を聞かされていたんですけど、実際に会ってみたらイメージ通りの変なヤツでした(笑)。正直付き合っている意味がよくわからない。

まり:強いて言うなら、話がめちゃくちゃ面白いんですよ。いくらでも聞いていられるくらい。あとは、どんなに私が邪険に扱っても気にしないところとか。むしろ、私が邪険にすることで愛情確認をしていると勘違いしている(笑)。

藤田:うーん……。結婚相手として真面目に考えるなら、長く付き合う感じの方ではなさそうですね。

まり:まあ、楽しいからいいんですけどね。結婚願望がないから、こういう変な男と付き合うことができるんだと思います。

ゆり:だから変な男に引っかかっちゃう、とも言えますね。

■意外と侮れない、セックスの相性問題

左がまりさん、右がゆりさん。
藤田:一方でゆりさんは、結婚に関してはどうですか?

ゆり:一生しないって決めているわけではないですけど、別に急いでもいないかな。ここ何年かはいろんなマッチングアプリを試してて、そこでの出会いを楽しんでいる感じです。

藤田:ああ、「ペアーズ」みたいな。いい出会いってありますか?

ゆり:うーん、顔も中身も理想的な相手は滅多にいないですね。私の場合、性欲を健康的に処理できる相性のいい相手を探しているっていう部分が大きいかも。

藤田:性欲の部分って、結構重要ですよね……! 私の離婚の原因も、夫側のセックスレスっていうのが少なからずあって。女性として求められていないのかと思ったら結構傷ついたんですよね。

まり:私も彼とはセックスの相性最悪ですよ。彼がすぐダメになっちゃう。彼からすると私が下手みたいで、「点じゃなく面で触れ」とか言われて結構へこみます。

ゆり:別れなよ(笑)。でもね、最近ピルを飲み始めて性欲が落ち着いてきて思ったんですよ。セックスってやっぱり好きな人とだけしたほうがいいんだなって。

藤田:そう言いますよね。

ゆり:女性って本能的に、セックスの回数を重ねた相手にどんどん情が湧くじゃないですか。そうすると、別に好きな相手じゃなくても、自動的にその人との未来を思い描くようになってしまうらしいんです。だとしたら、ちゃんと将来を考えられるような相手としないと危険だな、って。

まり:……私は大丈夫、だと思う。

藤田:確かに孤独だと、そんなに好きじゃない相手とうっかり……。みたいなことありますもんね。

■「誰かと一緒にいるのに孤独」が一番しんどい

まり:都築響一さんの『独居老人スタイル』(筑摩書房)という本にあったんですが、ある統計によると、高齢者の自殺率で一番多いのが三世代同居で、一番低いのがひとり暮らしなんだそうです。

ゆり、藤田:へえ、意外!

まり:だから、ひとりでいる孤独よりも、誰かと一緒にいることで感じる孤独の方がストレスが大きいんだと思うんです。

藤田:わかります、それが一番しんどいですよね……。その点おふたりはすごく仲が良くて、ふたり暮らしだから問題なさそう。

まり:離れて暮らしたことって、人生のうち2年くらいしかないもんね。

ゆり:そうだね。お互い気を使うこともないし。癒しが必要だっていう時には、ハグし合ってるよね(笑)。

藤田:私も酔っ払って妹に電話しちゃうことがあります。それだけで安心感が得られるし、ちょっとした寂しさって埋まる。でもときめきは、男性でしか満たされないかも……。

まり:いや、今やときめきだって、韓流スターや二次元の世界で補える時代ですから!

■モテに効くのは「ひとりバー」

藤田:そう考えると、どんどん結婚の必要性を感じなくなってくる。でもそれも怖いです。29歳の私からすると、30代になったら一気にモテなくなるんじゃないかっていう不安もありますし。出会いも減るんじゃないかって。

ゆり:とりあえず、合コンには一気に呼ばれなくなりますね。

藤田:ですよね……。

まり:私は、30過ぎたからモテなくなったとは思わないです。要は、合コンとか婚活市場とか、外見や年齢で自分を評価される場に行かなければいいんですよ。おすすめは、行きつけのバーを持つことです。

藤田:大人! 憧れるけどなかなか踏み出せないです。

まり:ひとりきりでお店に行くといいですよ、マスターが話しかけてくれるので。初めは常連の少なさそうな静かなお店で振る舞いを身につけて、少しずつ常連コミュニティのあるお店に進出していく。そういうお店が何軒かできれば、出会いって無数にありますよ。特におじさんにはモテます。

藤田:「合コンに行かない」「婚活をしない」「バーに行く」、胸に刻みました。

■執着しないことで見えてくる幸せ

ゆり:マッチングアプリでも、一定数のモテは確保できますよ。

まり:またアプリの話(笑)。

ゆり:女性は何歳でも一定の需要はあります。アラフォーでも年上好きの若い男の子とか、モテを確認したい既婚者とか。20代のモテって比較的「若さ」とか「やれそう感」で量はあると思うんですけど、30代になると余計なノイズが削ぎ落とされて、意外とその人らしさでモテたりもするんですよ。

藤田:そうなんだ。ふたりのお話を聞いていたら、なんだか希望が湧いてきました。居心地のいいサードプレイスがあって、適度にモテがあって。寂しさを補完する相手だって、仲の良い家族がいれば十分だし。もしかしたらペットだっていいかもしれない。もうそれで人生十分なのでは……。一緒にいる相手が男性である必要性ってないんですね。

まり:「結婚しなくちゃ」っていう考え方もそうだけど、一つのスタンスに執着しないことが大事だと思います。
ゆりさん
ゆり:重心はいろんなところにかけておいた方がいいですよね。本音を言えば、結婚だってお互いがっつり依存する関係じゃなくて、適度に分散できればいいのにって思う。

まり:結婚したら心が安定するって思う人もいるかもしれませんが、必ずしもそうとは限らないし。その相手だけを一生好きでいられる保証はないわけですしね。実際、外でうまく分散することで円満にいっている夫婦もたくさん見ますよ。

藤田:分散されている側だとしたらちょっと嫌ですけど(笑)。でも、ただでさえ仕事ってハードだから、人間関係くらいは緩くしておきたいっていうのはすごくわかります。

そもそもなんで結婚したいのか突き詰めて考えたら、まりさんの言うとおり「心の安定が欲しい」というのが大きかった。けれど今日お話を聞いていたら、結婚をしようがしまいが、いろんなところに少しずつ心を許せる場所があったり、仲間がいたりすれば心の安定って保たれる気がしました。

今日はありがとうございました!

(波多野友子+アリシー編集部)
アリシー 編集部
アリシー 編集部
アリシー編集部は、30代を目前に漠然とした不安を抱くも、なかなか一歩前に踏み出せない女性(=いもむし女子)に向けて、いつもの日常がちょっと豊かになるようなコンテンツを提案しています。きっと自分らしい生き方を見つけるきっかけになるかも。
アリシー編集部は、30代を目前に漠然とした不安を抱くも、なかなか一歩前に踏み出せない女性(=いもむし女子)に向けて、いつもの日常がちょっと豊かになるようなコンテンツを提案しています。きっと自分らしい生き方を見つけるきっかけになるかも。
女性向けに情報を発信するWebメディア「アリシー」は、2019年6月13日をもってサービスを終了しました。グルメやファッション、マンガ・エッセイなどアリシーの一部コンテンツは、姉妹サイト「ママテナ」に移管しております。引き続きお楽しみください。
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