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「1人で生きていけるけど一緒にいる」選ばれ待ちじゃない、自分で選択する人生を。

〜離婚して1年が経ち30歳になった私が選ぶ、次の人生。【20代の離婚白書】最終回〜
WAVE出版の小田さんからTwitterのDMで献本の連絡が届いたのは、今年の7月。まだうだるような暑さが始まったばかりの頃。

離婚で悩みを手放し、幸せを手に入れ、そして新たに始まった恋愛で再び悩み、感情のジェットコースターに乗っている最中の私にとって、その本のタイトルは衝撃的だった。

しばらくしてから、ポリアモリー当事者であるきのコさんの著書が届く。
ピンク色の表紙に書かれた文字を目でなぞる。

『わたし、恋人が2人います。』

帯には「不倫でも浮気でもない。好きな人をひとりに決められません」と開き直りにも似た、ポリアモリーを免罪符にしたかのようなセリフが綴られていた。
私が今している恋愛は、結構苦しい。

夢中になると、視野が狭まり、執着が始まり、嫉妬に苦しみ、要求が大きく膨らんで、感情が幼児退行していく。このままだと、またさよならを繰り返してしまう。

もっと他の人やモノに視野を向けたら楽になれるということも知っている。

(ポリアモリー……恋人が何人もいるなんて……恋愛感情をいろんな人に分散して精神保ってるのズルい。ひとりの人と真剣に向き合う重圧や責任から回避している!)

離婚によって自己肯定感が希薄になってしまった私。
そして今、たったひとりの好きな人の一挙一動によって大きく乱されている私。

ひとりの人に入れ込みすぎず、公正明大にいろんな人のおいしい上澄みだけすくって食べているようなポリアモリーというのものが羨ましいくらいに腹立たしかった。

この苛立ちを暑さのせいにはできなかった。

だけど、読み進めていくうちに、徐々にポリアモリーの実態に理解を深めていき、そしてきのコさんの考え方に感銘を受けていった。

自分を大切にできないと誰とも幸せにはなれない

***以下本文抜粋***

Aさんと私の2人暮らしのなかで、大切にしていることがひとつあります。

それは、「明日からでも別々に暮らせるような私たちでいよう」ということです。

逆説的なのですが、「明日から別々に暮らすことになっても、お互いに生きていけなくなったりしない」私たちだからこそ、お互いの意志として積極的に「一緒に暮らす」ということを選択しているととらえられるのです。

*****抜粋終了*****

きのコさんたちは、自分の意志で生き方を選択している。
自分軸で生きているからこそ、相手の影響で流されたり振り回されたりしない。

自分をとても大切にしている。

私は自分を大切にしてもらうことばかり考えていた。結婚していた時も、たぶん離婚した今も。それは他人軸で生きていることだし、意志はあるのに決断を相手に委ねてる。

相手に幸せにしてもらうんじゃなくて、相手に叶えてもらうのを待つんじゃなくて、自分で自分を幸せにしてあげること。

他人軸で自分の幸せが叶うのを待っていても、それは思い通りにいかないわけだから、感情の起伏が激しくなるわけで。

だから自分軸で、自分の意志として自分の幸せを選択してあげようと強く思った。

では、私の幸せって何なんだろう。
何を選択すれば幸せになれるのだろう。

それもこの本の中にヒントがありました。

相手の幸せが、いつか自分の幸せになる

ポリアモリーは当事者同士で了解がとれていて、相手の幸せ(恋人と、恋人の恋人との幸せ)が自分の幸せでもあると思える関係性であることが前提です。

だからポリアモリーな関係が成立するのは、とてもつもない信頼関係と深い愛情がないと、きっとできない。

モノガミー(※一度にひとりと付き合うライフスタイル)にとって、ここまで相手の幸せに寄り添うことはそう容易なことじゃない。

自分が救われることばかり考えていた私は、きのコさんが築いているポリアモリーな関係に、誠実さすら覚えてしまった。

誰かと向き合うのはいつだって摩擦が起きるものだし、価値観はいつまでたっても擦り合わないものだけど、それに絶望する前に、相手の幸福は何かと考えてみたい。

相手があの人といて笑顔が増えるなら、私も一緒に喜びたい。嫉妬を超えた先に、幸せがある。


もう一度結婚したいか考えてみる

幸せについて考えた時、もう一度結婚したいか考えてみる。

結婚に幸せの保証なんてない。
離婚したからといって結婚したくないとも思ってない。
結婚にそんなにこだわってない、ただそれだけ。
でもずっと一緒にいたい、ただそれだけ。

私は彼から選ばれるのをもう待たないし、選択も迫らない。

自分がどうしたいかだけで決める。

「1人で生きていけるけど一緒にいる」
選ばれ待ちじゃない、自分で選択する人生を生きていく。

自分の意思を持って人生を切り開いていくことは、離婚で学んだ。それを忘れかけていたけど、この本が思い出させてくれた。

私は離婚できたのだから、これからも決断し続けられる。
結婚してもいいし、しなくてもいい。
結論は急がなくていい。白でも黒でもグレーでも。
自分が幸せになれる選択を。

それが相手にとっての幸せの選択だといい。

20代最後の本が、この本でよかったと思い、そっと閉じた。
先日30歳を迎え、20代の離婚白書も終わりを迎えることができました。
誰かと出会い、別れ、そしてまた出会う喜びを知りました。
離婚してもまたやり直せるし、離婚はもっと大きな幸せを捕まえられるチャンスだと思います。
ありがとうございました。またどこかで。

藤田佳奈美

〜fin〜
藤田佳奈美
藤田佳奈美
創作ダンスや女子ひとり飲み、七号食ダイエットなど、興味はあるけど苦手なことに果敢に立ち向かうスタンスで頑張るのがモットー。 ジャンル問わない雑食系編集ライターでもあるが、最近は若者の離婚や恋愛離れなどの男女問題や、オカメインコ愛について語らせると暑苦しくなる。 だいたいマガジンハウスにいる。だいたい隅田川沿いで飲んでる。
創作ダンスや女子ひとり飲み、七号食ダイエットなど、興味はあるけど苦手なことに果敢に立ち向かうスタンスで頑張るのがモットー。 ジャンル問わない雑食系編集ライターでもあるが、最近は若者の離婚や恋愛離れなどの男女問題や、オカメインコ愛について語らせると暑苦しくなる。 だいたいマガジンハウスにいる。だいたい隅田川沿いで飲んでる。
女性向けに情報を発信するWebメディア「アリシー」は、2019年6月13日をもってサービスを終了しました。グルメやファッション、マンガ・エッセイなどアリシーの一部コンテンツは、姉妹サイト「ママテナ」に移管しております。引き続きお楽しみください。
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