親友の結婚を素直に喜べない… 心の切り替え方を専門家に聞いてみた
この記事は「アリシー」から提供を受けて掲載しています

親友の結婚を素直に喜べない… 心の切り替え方を専門家に聞いてみた

第10回 女の本音
祝福している“ふり”でもOK!?
20代女子ともなると、同年代がどんどん結婚していくのは仕方ないこと。中でも、親友の結婚となると祝福する気持ちの影に、嫉妬や寂しさ、焦りなど、いろいろな感情が渦巻いてしまうことも。大切な人の結婚を素直に喜べない、このモヤッとした感情はどうすれば解消できるのか、マリッジカウンセラーの久野浩司さんに伺いました。

■嫉妬の原因は「満たされていない自分」

──親友の結婚はおめでたいことですが、正直嫉妬や焦りも感じます。大切な人の結婚で複雑な気持ちになってしまうのはなぜですか?

「相手が『親友』という近しい人だからです。例えば同じ年の芸能人が結婚しても、自分とはまったく違う世界という認識があるので、何とも思わないことが多いですよね。でも、相手が学生時代の友人や同僚といった近い関係なら、『あのころは同じ境遇だったのに、今はこんなに差がついてしまった』などと敏感に感じ取ってしまうんです」

──近しい間柄ゆえに、差を感じてしまうことが嫉妬の原因なんですね。

「そもそも嫉妬の要因は、相手ではなく自分です。仕事が好きじゃない、彼氏がいないなど、今の自分が満たされていない時に、嫉妬が起こります。本当は自分に向き合わなければいけないサインなのに、ただ別の対象に負の感情を向けているだけなんです。

これは男女を問わず抱く感情ですが、女性の方が多いでしょう。女性は男性よりも自分を他人と比べてしまう傾向が強く、自分の持っていないものをうらやむ感情が湧き起こりやすいです」

■演技でも祝福することが大切

──正直祝福する気になれない時でも、喜んでいるふりをした方が良いのでしょうか?

「自分の本当の感情はどうであれ、喜んであげた方が良いと思います。表情と言葉だけでも良いので、笑顔で『おめでとう!』『良かったね!』などと相手を認めて祝福してあげると、意外とすっきりします。またポジティブな言葉が、自己嫌悪に満たされていた自分を前向きな気分にしてくれます。本心とは違っても、喜んであげることで自分に返ってくるものがあるんです」

──言葉の力は凄いんですね。

「そうなんです。僕のお客さんにも、親友の結婚をまったく祝福できなくて苦しいと相談に来た方がいました。僕は彼女にも同じように、演技でも良いので祝ってあげるようアドバイスし、彼女はしぶしぶ実践したんです。すると彼女の親友は喜んでくれて、彼女に男性を紹介してくれました。彼女はその男性とうまくいき、現在は結婚して幸せに暮らしています。

自分の身近な人がどんどん結婚しているということは、自分もその世界に近付いているという感覚を持つことが大事です。目に見えない世界の話で、胡散くさいと思う人もいるかも知れませんが、自分の行い次第で世界は変わっていきますよ」

──では、親友に「実は嫉妬している」と自分の気持ちを打ち明けない方が良いですか?

「言える間柄だったら良いと思いますよ。自分の思いを素直に伝えると、嫉妬心を抱いている自分を認めることにつながり、気持ちが癒されていきます。何に対する嫉妬なのかを考えて自分と向き合い、自分の置かれている状況の不甲斐なさや不安な思いなどを素直に認める勇気が大切です」

■生活が充実すれば嫉妬は手放せる

──嫉妬から解放されるためには、自分の気持ちと向き合うことが大切なんですね。

「その通り。また、自分がわくわくするような、楽しい生活を送ることも大事です。

親友に嫉妬してしまう自分を『情けない』『最低!』などと卑下して自己嫌悪に陥っても、何の解決にもなりません。そんな時は小さなことでも良いので、自分が喜ぶこと、笑顔になれることをしましょう。おしゃれなカフェでゆっくり過ごすも良し、エステに行くも良し、行ってみたかった場所に旅行するも良し。

先ほどもお話したように、自分の気分が落ちていると周りの出来事がすべて嫌なものに見えて、負の感情を向けてしまいます。でも、自分が幸せになれる方法は何か考えて実践し、良い気分で満たされていると、見える景色も変わるんです」

──いわゆる「結婚適齢期」に入り、周囲の環境が変化しつつある20代女子の皆さんにメッセージをお願いします。

「僕から見ると、20代の女性はまだまだ世界が狭いと感じます。自分の周囲で起こっていることがすべてだと思って、結婚すれば幸せになれる! と思い込んでいるかもしれません。でも正直、結婚しても不幸せな人はたくさんいます。

結婚する友人と自分を比較するよりも、自分の世界を広げられるようなことにどんどんチャレンジした方が良いですよ。他人の人生は自分には関係ありません。“自己中”という意味ではなく、『自分はどうすれば幸せになれるのか』という自分の軸を持って、日々を過ごしてみてくださいね」

結婚する身近な友人にモヤッとした感情を抱いてしまう人は、案外少なくないみたい。そんな時は、まず友だちにはお祝いの言葉をかけてあげてください。そして、自分の気持ちがざわついているのはなぜなのか、ゆっくりと見つめ直してみてくださいね。

久野浩司プロフィール
マリッジカウンセラー、コラムニスト。180日でベストパートナーとの出会いに導く魔法のセミナー「ライフデザイン&マリッジコーチング・セミナー」主催。過去3000名以上の女性が受講して幸せに導いている。著書に「縁結び~恋愛宝地図ノート」、「LIFE IS THE JOURNEY~きっとすべてはつながる」他。2014年からカナダ・バンクーバー在住、大人のプチ留学「恋するバンクーバー」も主催。

(五十嵐綾子+ノオト)
五十嵐綾子
五十嵐綾子
ALICEY世代ど真ん中のフリーランスライター・編集者。史学科出身&世界遺産検定1級の世界史系歴女でもあります。知らない世界に飛び込むことや新たな発見をすることが大好きなので、読者の皆さまの世界が広がる記事をお届けします! ※背景画像撮影:中里健太(@LENS_BLOG_)
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女性向けに情報を発信するWebメディア「アリシー」は、2019年6月13日をもってサービスを終了しました。グルメやファッション、マンガ・エッセイなどアリシーの一部コンテンツは、姉妹サイト「ママテナ」に移管しております。引き続きお楽しみください。
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