マッスルカーはアメリカが生み出した公道の圧倒的存在感
この記事は「éditeur」から提供を受けて掲載しています

マッスルカーはアメリカが生み出した公道の圧倒的存在感

第9回 世界の名車コレクション
ワイルドな見た目通りのパワフルな走りで根強い人気があるマッスルカー。ヴィンテージ性の強いマッスルカーの魅力に惹かれ、マッスルカーを求め続ける愛好家は多い。主なモデルとともに歴史や特徴、性能をまとめていく。

マッスルカーとは1960年後半~1970年代のハイパフォーマンスなアメリカ車

マッスルカーとは、1960年代後期から1971年までに製造されたハイパフォーマンスなアメリカ製の2ドア(4ドア)スポーツセダン。4~6人乗りの後輪駆動で、排気量5000cc以上のビックブロックエンジンを搭載している。400~500HPの出力を絞り出すハイアウトプット仕様であることも特徴的である。

歴史

1955年の「クライスラー・300シリーズ」(現行のクライスラー・300とは別物)がマッスルカーの起源である。当時アメリカ車において300馬力超のエンジンを初めて搭載し、豪華で値段が高いモデルであった。1957年にアメリカの自動車メーカーAMC社が、中型の4ドア車レーベルに4連キャブレター付の5.4Lエンジンを搭載したことにより、中型車に大パワーのエンジンを搭載する案が具体化された。この車は、1/4マイルを17秒で走り切ったことで「最強の4ドア車」と認められたのである。

その後マッスルカーは1960年代初期に、クライスラーが生産した2代目「ダッジ・ダート」をきっかけに愛好家の輪が拡がり始めた。「プリマス・ヴァリアント」をベースとして2ドア・4ドアの全長5.5m、6.8LのV8エンジンが搭載されたモデルである。その後、1964年にフォード社の7.0LのV8エンジンを搭載したサンダーバード、1965年にクライスラー社から7.0LのV8エンジンが搭載されたダッジ・ヘミエンジンが発売となった。オーストラリアではホールデンやフォード・モーター、イギリスではフォード・カプリやボクスホール・フィレンザなどのマッスルカーが製造販売されていた。2000年代後半からは、クライスラーからマッスルカーのディテールを受け継いだシボレー・カマロ・フォード・マスタング・ダッジ・チャレンジャーなどが登場している。現在は、1960年代のマッスルカーを「オールドマッスルカー」、2000年代後半のマッスルカーを「ニューマッスルカー」や「モダンマッスルカー」と呼ぶ。

魅力

マッスルカーは外観も内観もどちらも魅力的だ。豪華なエクステリアのデザインのフロントマスクやジェット機のコクピットのような内装デザインで、現在の車には見られない魅力がある。マッスルカーの特徴的な大排気量エンジンのパワーや音は他にはない力強さを秘めている。旧型・新型ともに人気があり、値下がりしにくいことも愛好家からは魅力となっている。

難点

マッスルカーは難点も多い。例えば定期的なメンテナンスが欠かせないため、点検や修理にお金が掛かってしまう。タフとはいえ年式が古いため、壊れている部分があってもおかしくはない。また、走行距離は不明となっていることが多い。アメリカから日本に中古並行車として渡ってきた車は走行メーターを戻して売られていることもあるようだ。突然のトラブル時にはすぐに対処できないことも難点の1つである。エコカーブームで減税制度も始まったハイブリット車に対し、マッスルカーは地球には優しくないことも難点といえよう。

カスタム性

マッスルカーは、ホイール(タイヤ)やスーパーチャージャーなどカスタム性が高く、自分好みの車にできる。映画によくでてくるマッスルカーは、ボンネットにスーパーチャージャーが突き出していることがある。マッスルカーのほとんどにV型8気筒エンジンが搭載され、Vバンク間に配置すると作業が簡単で効率よく配置できるため、突き出した形を採用したようだ。またエンジンの出力も上がり、カスタムによっては通常の2倍の出力にもできる。しかし、日本では車検が通らないため、あくまで映画の世界のマッスルカーであるといえる。

マッスルカーの魅力的な車種アメ車

マッスルカーの車種は、クライスラー社のダッジ・バイパーを始めとしてプリスムシリーズやゼネラルモーターズ社のコルベットシリーズ、フォード・モーター社のマスタングなどがあげられる。

ダッジ・バイパー

ダッジ・バイパーは、クライスラーから発売されたアメリカンスポーツカーで、1960年代後半に現れた「シェルビー・コブラ」というスポーツカーを意識して開発に至った。1989年にコンセプトカーを発表し、1991年には1992年モデルイヤーとして市販モデルが登場した。3年間だけの少量限定生産とされていたが、想定以上の売上実績から継続販売が決定した。アメリカ車ではV型8気筒エンジンの搭載が多かったが、ダッジ・バイパーは8.0LのV型10気筒を搭載した市販車では最大級のエンジンであった。2010年末で生産を終了と発表されていたが、2012年にダッジからクライスラーのパフォーマンスカー開発部門SRTに開発が移行され、「SRT・バイパー」を発売した。2014年にはSRTがダッジに統合され、ダッジ・バイパーの復活となった。その後「2017年モデルイヤー」を最後に生産終了した。

関連リンク:ダッジ・バイパーは自動車史に残るアメリカの名車

初代ダッジ・バイパー

初代ダッジ・バイパーは、1989年にコンセプトカーとして誕生後、1991年12月から2002年まで販売された。市販車として最大級の8.0LV10型気筒エンジンを搭載し、最高出力450psのハイパワーモデルである。市販モデルの意匠を受け継いだレーシングカーとして「バイパーGTS-R」がル・マン24時間やニュルブルクリンク24時間などのレースに次々に出場した。当時最強であったポルシェなどを抑えて優勝など好成績により、一躍有名となった。日本では1997年に正式に輸入となったが、価格は1000万円を超える高級車であった。

バイパーSRT/10

バイパーSRT/10は、2002年にモデルチェンジして発売された2代目バイパーである。エンジンは8.3LV型10気筒を搭載し、最高出力517psとなっている。さらにモデルチェンジして8.4LV型10気筒エンジンとなり、最大出力608psとなったモデルが2008年に発売された。エンジンの改良に伴い、エクステリアやボディーカラーの変更も行われ、よりレーシングカーらしい風貌へと進化を遂げた。

SRT・バイパー

SRT・バイパーは、2012年にクライスラーのSRT(Street and Racing Technology)が開発を引き継ぎ、販売されたモデルである。前作と同じく8.4LV10型気筒エンジンが搭載され、最高出力649psと自然吸気エンジンとして世界最大を誇っていた。また、車体重量は前作より45kg軽量化されている。

ダッジ・バイパーACRエクトリーム

2014年にSRTがダッチに統合され、再びダッジ・バイパーとなり、2016年にダッジ・バイパーACR エクトリームが発売された。ACRとは、アメリカン・クラブ・レーシングの略であり、レーシングモデルとしてつくられた。公道走行も可能である。現在、バイパー史上最強といわれ、エンジンは8.4LV10気筒を搭載、最高出力654ps、最高時速283kmとなっている。ディフューザーやリアウイング、スプリッターなどが大型で装備され、最高時速には1トンのダウンフォースを発生する。

中古車情報

マッスルカーは、中古車市場で希少価値が高く、新車並行の「ダッジ・バイパーRT/10」は390万円と比較的高値になっている。アメリカ車を扱うショップにもあまり並ぶことがなく、運よく中古のマッスルカーを発見できても、きちんとしたメンテナンスをせずに価格を下げて販売しているショップもあるようだ。マッスルカーのマフラーは、日本の車検違反に当たるものや日本の細い道では性能・魅力が発揮できないなどの理由から国内での台数は少ない現状にある。マッスルカーを探す場合は、インターネットであらかじめ目星をつけておくことをおすすめする。

ダッジ・チャレンジャー

ダッジ・チャレンジャーは、1970年に登場した2ドアクーペのスポーツカーである。クライスラーの歴代高性能スポーツカーをMOPERマッスルと呼び、Eボディをベースとしてホイールや外装が変更され、MOPERの集大成ともいえるモデルとなった。3.8LのL型直列6気筒エンジンと5.3LのV型8気筒エンジンが用意され、最高出力375ps、最大トルク66Nmであった。ダッジ・チャレンジャーは、「バニシング・ポイント」や「ワイルドスピード」など、多くの映画でも使用されている。

ダッジ・チャージャー

ダッジ・チャージャーは、1966年に初代モデルが誕生したスポーツクーペ・スポーツセダンである。MOPERマッスルの中でも自動車メーカーから多く登場しているBボディ(中型車)で5.2LのV8気筒エンジンを搭載している。2007年6月30日から2010年5月31日までの約3年間、日本でも販売された。

初代ダッジ・チャージャー

初代は、2ドアのインターミディエイト(中型車)であり、6.9LのV型8気筒エンジンが搭載された。最上級モデルには高性能レース用エンジンが設定され、停止状態から時速約96kmまでを6秒弱で加速する強烈なパワーであった。チャージャーのエンジンはレース関係者の目に留まり、レースでの使用を意識したモデルチェンジが行われている。通常モデルである初代は1976年に生産が終了した。

ダッジ・チャージャー・デイトナ

1969年に登場したレース指向のチャージャー500をベースにデイトナが発売された。デイトナの登場により、レースと市販車の距離が近いというイメージが付いたが、オイルショックの影響を受けて最高出力400psから140psへと変化していく。モデルチェンジを繰り返し、1978年まで生産された。

ダッジ・チャージャーSE

1975年にラグジュアリーモデルとしてチャージャーSEが発売された。通常モデルよりも装備が豪華になったが、エンジンなどのスペックは変わらなかった。1978年に生産が終了となり、後継モデルとして同じBボディのダッジ・マグナムが生産されている。

2代目ダッジ・チャージャー

1982年に3ドアのハッチバックとして発売されていた「ダッジ・オムニ」の上級グレードとして「オムニ・024」が登場し、名前が「オムニ・チャージャー」へと変更され、翌1983年には、オムニが外されて正式に2代目ダッジ・チャージャーとなった。エンジンは、これまでの伝統であったV型8気筒ではなく、直列4気筒SOHCが搭載され、最高出力は64psである。その後、ギャレット製ターボを追加したことにより最高出力107psとなったシェルビー・チャージャーが登場し、モデルチェンジを経て最高出力175psのGLHSも発売された。1987年に生産が終了している。

3代目ダッジ・チャージャー

3代目ダッジ・チャージャーは、2005年に4ドアセダンとして復活した。初代モデルを彷彿とさせたが、マッスルカーのチャージャーの復活としてはパワー不足となる2.7LV6気筒エンジンが搭載された。翌2006年には5.7LV8気筒エンジンが搭載されたデイトナR/Tが発売され、最高出力350psとなった。その後、SRT-8が登場し、最高出力431psとなる6.1LV8気筒エンジンが搭載された。2009年にはSRT-8をベースとしたスーパービーが1000台限定で発売されている。

2015年型ダッジ・チャージャーSRT

2015年にはマイナーチェンジにより、5.6L、6.1L、6.4LのV型8気筒エンジンがラインナップされたSRTが発売となった。6.1LのV型8気筒エンジンは、シリーズ最強であるヘルキャットに搭載され、最高出力707psまで達した。V型6気筒エンジンにしか採用されていなかった6速直結の8速ATがV型8気筒エンジンにも採用となり、チャージャーのフィーリングが劇的に変化した。

中古車情報

ダッジ・チャージャーは中古車も販売されているが、初代は希少性が高く、状態が良いと400~1000万円となっている。また、2代目はほぼ中古車が流通していない現状のようである。3代目は比較的低価格なものから高額なものまであり、120~1200万円が相場となっている。2007~2011年の初期型後半モデルが現在の中古車市場の中心となっているようだ。中古車情報はインターネットで検索すると探しやすいが、アメリカ車やヴィンテージ車専門店で見つかる可能性もあるため、直接探しに行くこともおすすめである。

シボレー・コルベット

シボレー・コルベットは、アメリカのゼネラルモーターズ(GM)のシボレーによって販売されているスポーツカーである。1954年の初代から現行型まで、一貫したこだわりを持つアメリカンスポーツカーである。

初代コルベットC1型(前期型)

1954年にデビューした初代コルベットは、ボディのFRP素材の材質不良でクレームが多発していた。最高出力150psの「ブルーフレイム」という愛称が付けられていたが、実質は古い設計の3.9L直列6気筒エンジンを搭載した最高出力は計測されていない状態であった。当時は初代のデビューは不評であったが、現在はスポーツカーの歴史を語る上で外せない名車として価値が評価されている。

初代コルベットC1型(後期期型)

1955年のマイナーチェンジにより、高い評価となった。シボレー・セダンに搭載されていた4.3LのV型8気筒エンジンをコルベット専用にパワーアップさせ、3速AT・4速MTのトランスミッションの搭載により、スポーツカーとして認知された。後期型に搭載されたエンジンはのちに「スモールブロック」と呼ばれ、歴代のコルベットへと受け継がれていく。最高出力を300psまでアップさせ、本格的にレースへと参戦している。

2代目シボレー・コルベットC2型

2代目のC2型は別名「コルベットスティングレイ」と呼ばれ、2ドアクーペを主体として、1963年にフルモデルチェンジされた。独特のリアデザインである「スピリット・ウィンドウ」は1963年式にしか装備されていない。5.4LのV型8気筒エンジンが搭載され、最高出力300ps、340ps、360psのタイプがラインナップされた。1965年には6.5LV型8気筒エンジンの最高出力425psを誇るレーシング仕様の「Z06」が登場した。Z06のエンジンは、初代の「スモールブロック」に対して「ビックブロック」と呼ばれている。

3代目シボレー・コルベットC3型

3代目のC3型は、1968年にデビューし、外装のデザインから別名「コークボトル」と呼ばれている。エンジンは、スモールブロックであるV型8気筒が搭載され、排気量は5.0L、5.4L、5.7Lと年々拡大したが最高出力はいずれも300psであった。また、ビックブロックエンジンもラインナップされ、排気量7.0Lから7.4Lまで拡大しているが、5.7Lのスモールブロックエンジンのみとされた時期もあった。最高出力370psまで引き上げられたビックブロックエンジンは1972年に環境問題などを理由に廃止となった。1978年のマイナーチェンジにリアウインドウの変更や5マイルバンパーが装着され、スポーツカーよりも長距離を高速で移動できるGTカーのように変わっていった。

4代目シボレー・コルベットC4型

4代目のC4型は、1983年11月に発売されたモデルである。エンジンは5.7Lのスモールブロックが搭載され、最高出力300psとなった。Z51やZR-1などハイパフォーマンス車の限定仕様車が発売され、カーレースでの好成績によりアメリカを代表するスポーツカーとして全世界で人気となった。C4型は、エンジン以外のほぼ全てが新規設計され、前後の重量配分を49:51とし、理想的なスポーツカーが実現した。アームには、市販車初の軽合金が採用され、バネ下重量の低減や軽量化が徹底されている。

5代目C5型シボレー・コルベット

5代目のC5型は、1997年にフルモデルチェンジされ、先代のイメージを残しつつも直線的から流線型のデザインへと変更された。エンジンは、5.7LのV型8気筒が搭載され、最高出力405psとなった。トランスミッションは、4速ATがメインであるが、Z51とZ06には6速MTが搭載されている。前後重量配分を五分五分に近づけることで、なめらかなスピードとしなやかに曲がる、そして確実に止まる車へと変貌を遂げた。進化したC5型は、ル・マン24時間耐久レースやアメリカンルマンズ耐久レース等のレースシーンで1-2フィニッシュを飾るなどの結果を残している。

6代目シボレー・コルベットC6型

6代目のC6型は先代モデルの正常進化として2005年にフルモデルチェンジされた。コンセプトは「Power, Passion, Precision(よりパワフルに、情熱的に、精緻に)」。6.0LのV型8気筒エンジンが搭載され、2008年には6.2Lへと拡大した。ハイパフォーマンスモデルのZ06では、7.0Lとなり、最高出力511ps、ZR1では6.2Lで最高出力648psを発揮している。トランスミッションは基本的に4速ATであるが、モデルによっては6速MTとなっている。日本では2005年2月11日に販売が開始された。

7代目シボレー・コルベットC7型

2013年に発表された7代目のC7型は、パワートレインやフレーム・シャシーが新設計となり、「スティングレイ」の名称が復活している。エンジンには新設計の6.2LV型8気筒が搭載され、最高出力455psを発揮し、トランスミッションには、7速MT、6速AT、8速ATが用意された。0-60km/h加速は4秒以下となっている。日本では2013年7月6日より受注が開始され、カスタムプレオーダーキャンペーンとして、ボディーカラーなどが自由に選択できた。

カスタム

コルベットは新型、旧型ともにカスタムが人気である。特に、4代目のC4以降は、カスタムパーツが色々なメーカーから発売されており、日本でも取り扱っているショップが多く存在する。主なカスタムパーツには、エアロパーツ、ホイール、フロントリップ・ハーフスポイラー、フロントグリル、マフラー、車高調キット、ヘッドランプ、ウイングがあげられ、特にマフラーはドレスアップとエンジン性能がアップすることから人気となっている。

中古車情報

コルベットの中古車は、他のマッスルカーに比べて比較的台数が多いようである。製造年代により価格に差があり、C1型とC2型はレストア済みで1000万円を超え、2000万円以上する場合もある。C3型はレストアの具合によって100万以下~1000万以上まで存在し、C4型とC5型は150万~350万円ほどと他のモデルに比べて低価格となっている。また、2000年以降に生産販売されたC6型とC7型は500万円前後~1500万円前後と価格にムラがある。コルベットもインターネットだけでなく、専門店で見つかる可能性もある。

シボレー・カマロ

シボレー・カマロは、ゼネラルモーターズが生産・販売している2ドアハードトップ、クーペおよびオープンカーである。1967年にシボネーブランドとして誕生し、半世紀もの歴史を誇る。2代目以降から日本への正規輸入が続き、現在6代目が販売されている。映画「トランスフォーマー」でフィーチャーされた、アメリカを代表するスペシャリティ・スポーツカーである。

シボレー・シェベル

シボレー・シェベルは1964年から1977年にかけて製造された中型自動車であり、マリブと並んで最も成功を収めた車の一つだ。エンジンは、当時のアメ車の象徴ともいえるOHVエンジンである。日本へは正規輸入されておらず、国内で走っている車や中古車市場で流通している車は全て並行輸入車となる。アメ車専門店では、アメリカの中古車ディーラーから輸入してくれる所もある。

フォード・マスタング

フォード・マスタングは、アメリカの自動車メーカー、フォード・モーターが製造販売する乗用車である。名称のマスタングとは、野性馬を意味し、第二次世界大戦後期に活躍した戦闘機、ノースアメリカンP-51マスタングをイメージしたといわれている。1964年のニューヨーク万博で発表されるとたちまち大ヒットとなり、スポーツカーとしての枠を超えてアメリカの自動車文化を象徴する存在となった。1970年代のオイルショックによる小型化や、1980年代の前輪駆動車への転向の検討などで本来の姿から変化していったが、2005年に登場した6代目は原点回帰のデザインで再び世界中から注目を浴びた。

マーキュリー・クーガー

1967年に登場したマーキュリー・クーガーはフォード車のマスタングの豪華版ともいえるラグジュアリー路線を強めた魅力的なマッスルカーだ1969年からラインナップに加わったトップスポーツグレードの「エリミネーター」は、フォードの名機と呼ばれる7.0Lの428コブラジェットエンジンを搭載し、最高出力335psとされたが、実際には400psを余裕で超えていたという伝説がある。マスタングに対して装備も多く、高額だったため出荷数・現存数はともに少ない。マッスルカーにおいては、希少性がプラスに作用するケースが目立つ中、近年ではクーガーに興味を持つ人も増えている。

プリムス・バラクーダ

プリムス・バラクーダは、1964年〜1974年の間クライスラーのプリムス部門で製造された、2ドアのクーペあるいはコンバーチブルの乗用車である。「Aボディ」のMOPERマッスルとして個性的なデザインが魅力だ。近未来的デザインに見た者の脳裏に電撃を与えるような強烈な個性が持ち味である。

マッスルカーの魅力的な車種日本車

マッスルカーはアメリカ車だけでなく、日本車も存在する。日産のスカイラインGT-Rを始め、三菱のギャランGTOやトヨタの初代セリカなどがあげられる。

スカイラインGT-R

スカイラインGT-Rは、先代プリンス・スカイライン2000GT-B(S54B-II型)の後継車で、1968年10月に開かれた第15回東京モーターショーへ「スカイラインGTレーシング仕様」を出品。直列6気筒DOHCエンジンを搭載されている。スカイラインの中でもレースでの使用を見据えて開発された、日本を代表する高性能車として有名である

ギャランGTO

ギャランGTOは、1970年に三菱自動車工業が製造・販売していた2ドアハードトップクーペである。ギャランハードトップと共通のドアパネルを装備したが、それ以外は専用設計されている。当時のアメリカ製「マッスルカー」のトレンドを小型車のサイズに巧みに取り入れたことで話題となった。

初代セリカ

セリカは、トヨタ自動車が1970年から2006年まで製造・販売していたハードトップおよびクーペ型の乗用車である。販売当時としては珍しくふくよかなボディであり、フロントバンパーがダルマのひげのように見えることから、通称「ダルマセリカ」や「ダルマ」と呼ばれている。初代セリカは、コンセプトカーのEX-1をベースとして1970年12月に登場した。「未来の国からやってきたセリカ」がキャッチフレーズだ。2.0L、1.6L、1.4Lの直列4気筒エンジンを搭載し、中でも2.0L直列4気筒エンジン搭載車が人気となっていた。1975年には1.6L、1.4L直列4気筒エンジンは廃止されている。

マッスルカーの燃費

マッスルカーはハイパフォーマンスに重点が置かれた結果、エンジン排気量は比較的多い。ハイブリットカーのトヨタ・プリウスが40.8km/Lに対し、マッスルカーは1~3km/L。中には0.8km/Lのモデルも存在する。

現行モデルのマッスルカーは燃費が改善され、2012年型ダッジ・チャージャーは市街地走行で8.1km/L、高速道路では12.8km/Lとなっている。

マッスルカーの維持費

マッスルカーを購入するにあたり、維持費がどのくらいかかるのかあらかじめ知ることが大切である。維持費として、自動車税、重量税、自賠責保険、駐車場代、自動車保険(任意)、ガソリン代などが掛かってくる。また、突然のトラブルなどにより修理する場合、部品の確保が困難であったり、メンテナンスに時間がかかったり、何度も修理に出す必要があったりすると現行車よりも修理費は高くなるのである。

自動車税

自動車税は排気量によって金額が決まっており、排気量4500~6000ccは8万8000円、排気量6000cc以上は11万1000円が1年間での費用となる。

重量税

重量税は、2年に1回の車検時に収める税であり、車体重量と経過年数によって金額が決まっている。年数は13年、18年が区切りとなりその前後で金額が変わる。重量は、1500㎏未満、2000㎏未満、2500㎏未満と段階が分かれている。

自賠責保険

自賠責保険は、公道を走るすべての自動車やバイク(原付含む)に加入が義務づけられており、36ヶ月3万9120円と24ヶ月2万7840円がある。24ヶ月の自賠責保険に加入の場合、1年間で1万3900円となる。2年に1回の車検時に支払うことが多い。

駐車場代

マッスルカーを保有するために、駐車場は必須であり、駐車場代は都内で1ヶ月平均5万円となり、年間60万円掛かる。また、車体の大きいマッスルカーの場合は1ヶ月10万円かかる場合もあるため、購入前にまずは駐車場を確保することも大切である。

自動車保険(任意)

自動車保険を申し込む方が多いと思うが、マッスルカーなどの旧車はどの保険会社でも対応してくれるとは限らない。まずは、対応してくれる保険会社を探す必要がある。保険の内容により、金額は異なるが、比較的安くて年間2万円程度となっている。

ガソリン代

燃費が悪いマッスルカーは、ガソリン代も他の車より多くかかる。年間1万km走行したとして、約35万円はかかるであろう。

マッスルカーのイベント「マッスルカーナショナルズ」

マッスルカーナショナルズ、は年に一度行われる全てのマッスルカーのためのイベントである。ホットロードパワーツアーを目指してイベントが行われている。120~130台がイベントに参加し、駐車場にマッスルカーが一同に並ぶ姿は圧巻である。また、愛好家同士の交流ができる機会としても人気を博している。

(main)Photo by Eric Kilby

Webメディア「éditeur」は、2019年6月13日をもってサービスを終了しました。一部コンテンツは、「ママテナ」に移管しております。引き続きお楽しみください。
Webメディア「éditeur」は、2019年6月13日をもってサービスを終了しました。一部コンテンツは、「ママテナ」に移管しております。引き続きお楽しみください。